
2011/9/14 更新

患者さんにも日々この質問を投げかけていますが、『みなさんは、普段何もしていない時に上の歯と下の歯はあたっていますか?』
意識してみたことはありますか?
何もしていない時は、口唇は閉じているけれど、中で上下の歯はあたっていないのが歯にストレスのない状態となります。
これがいわゆる『安静位空隙』という状態です。
ぎゅーっとかんでいなくても、上・下の歯があたっていることがよくないのです。
『じゃあ、口を開いていればいいんだ!!』とこれもよく聞きますが、まちがいです。
口を開いていれば、もちろん上・下の歯はあたりませんが、口の中が乾燥し、細菌が繁殖しやすい環境になりますし、下顎も後ろにさがってしまうのです。
では、どうして安静位空隙は必要なのでしょうか?
1日24時間の中で、食事の時間を入れて、上・下の歯が直接接触している時間は、約20分〜30分といわれています。
それ以外は、歯や歯の周りの歯周組織をやすませることが必要なのです。
安静位空隙がない人は普段から歯や歯周組織に力(負担)をかけてしまっているのです。
細菌だけが、虫歯や歯周病の原因でないことは院長のひとり言(予防について考える@〜Bを参考に)にも書いてありますが、歯に余計な負担をかけることで、虫歯や歯周病ははじまってしまうのです。
・下を向いて何かをしている時・電車に乗っている時・家でくつろいでTVを見ている時・主婦の方では台所に立っている時・仕事でパソコンを使う時など、何かに熱中している時に無意識にかんでしまっていることが多いです。
まずは、普段から意識をして自分で気づくことが大切です。
日々できるところから、虫歯・歯周病の予防をしていきましょう。
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